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2012/03/02

雪つぶて by サンディー・マッキントッシュ



ギンズバーグが雪つぶてを投げつけた。
墓の底に眠る

フランク・オハラの棺にむかって。


「ちきしょう」
「ちきしょう、ちきしょう」とささやいた。


              *

「せつない話だ」ギンズバーグは私に語った。

「だけど事実とちがう。フランクが死んだのは七月です。

雪はそんなにないはずだ。誰がそう言ったんです?」


「たしかアーマンド・シュワーナーだ」

「ええと、シュワーナーはいませんでしたよ」


              *

やがて
ギンズバーグの墓を思い描く。

                   
感傷はない
暖かい 四月の初め

墓はあいており

そのへりで
雪つぶてが

                   
均衡をたもっている


                    Copyright2011 by Quince Wharf (Translated)
         photo by St Marks Poet Memorials / B.D.'s world


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