墓の底に眠る
フランク・オハラの棺にむかって。
「ちきしょう」
「ちきしょう、ちきしょう」とささやいた。
*
「せつない話だ」ギンズバーグは私に語った。
「だけど事実とちがう。フランクが死んだのは七月です。
雪はそんなにないはずだ。誰がそう言ったんです?」
「たしかアーマンド・シュワーナーだ」
「ええと、シュワーナーはいませんでしたよ」
*
やがて
ギンズバーグの墓を思い描く。
感傷はない
暖かい 四月の初め
墓はあいており
そのへりで
雪つぶてが
均衡をたもっている
Copyright2011 by Quince Wharf (Translated)
photo by St Marks Poet Memorials / B.D.'s world
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